「顕正会は『公安』にマークされている危険な団体!」ってインターネットで見つけたサイトに書いてあったわ。けれど、本当にそんな怖い団体なのかしら?
そもそも「公安」って何?
刑事ドラマが好きな方であれば「公安」という言葉を聞けば、潜入捜査やテロ組織との戦い…そういったものを連想するのではないでしょうか。「名探偵コナン」にも公安の刑事が登場しますね。
では、「公安」と呼ばれる人々は、現実社会でどのような仕事をしているのでしょうか。実は、その答えは公安の刑事しか知りません。
公安警察は、反政府組織への対策を行っているといわれますが、そのほとんどが「極秘裏」の活動とされています。「我々は現在、○○市にある左翼団体のアジトに捜査員を潜入させております」と自ら発表してしまったら、もはや潜入捜査の意味がありませんよね。万が一にも、外部に情報が漏えいして捜査に支障がでるようなことがあってはならないのです。
まとめると、「公安」と呼ばれる人々は交番のお巡りさんとは異なり、人目に触れないところで人知れず活動し、裏方から治安維持をしている警察官ということです。このようなミステリアスな組織だからこそ、皆の想像が膨らみ、ドラマや漫画といった創作の世界で人気を博しているのでしょう。
(参考)ポリスNAVIチャンネル
顕正会は公安にマークされている?
さて、前置きが長くなりましたが、実はgoogle検索で「顕正会」と入力すると、ほぼ自動的に「公安」という文言がでてきます。ついでに言えば「事件」「逮捕」なんていう文言もセットで出てきます(笑)。
これらを見ると、顕正会のことをよく知らない人たちは、「顕正会って公安にマークされているのかな?」「危ない団体なのかな?」と思ってしまいますよね。無理もありません。
しかし、結論から言うと、「顕正会が公安にマークされている」といった事実はないのです。これは私が勝手に言っているわけではありません。東京地方裁判所が膨大な資料を踏まえたうえで「顕正会が公安にマークされている事実はない」と判決をくだしているのです。しかも、判決は1件だけにとどまりません。
これらの裁判の詳細については、顕正会の法務部長(弁護士)が「顕正新聞」で報告していましたので、引用してみたいと思います。
「誠諦寺」と顕正会の裁判
平成29年中旬、顕正会のことを「多数の逮捕者を出す程の過激な行動が多く数々の罪を犯し、公安からもマークされている」などと誹謗中傷するビラが、栃木県宇都宮市内にばら撒かれるという事件がありました。このビラを撒いたのは宇都宮市内にある日蓮正宗の寺院「誠諦寺」の信徒たちでした。
後日、顕正会は、誠諦寺に対して事実無根のビラを撒かれたことによって名誉を毀損されたとして裁判を起こしたのでした。
果たして結果はどうなったのでしょうか・・・
東京地裁は誠諦寺に対し、顕正会に対する損害賠償金として50万円の支払いを命ずる判決を下したのでした。(中略)
裁判所は、これらの内容(ビラの内容)は「いずれも真実であるとは認められず、また、真実と信ずるについて相当な理由があるとも認められない」と判断したのでした。
この判決の意義はまことに大きく、今後、同様の違法行為があった場合、法的措置を取ることがより一層容易となることを意味しております。
「顕正新聞」平成31年3月5日号
このように顕正会が勝訴し、敗訴した誠諦寺には50万円の損害賠償金の支払いが命じられました。
そんな裁判があったとは知らなかったわ。けれど、たまたま顕正会が勝てただけで、もし似たような裁判が他にもあったら、そちらでは別の結果になるかもしれないわよ?
「本種寺」と顕正会の裁判
同様の判決は他にもあります。平成28年8月7日、顕正会のことを「公安当局からもマークされている危険なカルト教団」などと誹謗中傷するリーフレットが、顕正会本部の最寄り駅付近でばら撒かれるという事件がありました。
このリーフレットをばら撒いたのは埼玉県川越市内にある日蓮正宗の寺院「本種寺」の信徒たちでした。本種寺は公式ホームページでも顕正会を誹謗中傷することに注力していたそうです。何と言うか、日蓮正宗の信徒というのは、顕正会を誹謗中傷することに「生き甲斐」を感じる可哀想な人たちなのかもしれません。
さて、本種寺の信徒たちがリーフレットをばら撒いた結果どうなったのでしょうか・・・
東京地方裁判所は本種寺に対し、50万円の損害賠償金の支払いを命ずる判決を下した。(中略)
判決は、「顕正会という団体自体が、公安当局からもマークされている危険なカルト教団」とのリーフレットの記載や、「顕正会という団体自体が昭和49年10月4日に起きた他教団襲撃事件などから、公安当局からもマークされており」との本種寺ウェブサイトの記載につき、いずれの摘示事実も「真実であるとは認められない」と判示した。つまり、リーフレット等の記載は事実無根ということである。
さらに、判決は、たとえ本種寺やその信徒らが真実である旨を信じたとしても、「そのことについて相当の理由があったとも認められない」とし、さらに、「危険なカルト教団」との記載についても、「その前提となる事実につき真実性ないし真実相当性が認められないため、違法性は阻却されない」と判示した。
まさに顕正会側の全面勝訴である。ここに、誠諦寺(栃木県宇都宮市)の違法ビラに引き続き、宗門側の卑劣な謀略が司法によって断罪されたのであった。
「顕正新聞」令和2年3月5日号
顕正会のことを「公安にマークされている危険な団体」と誹謗中傷する→顕正会から提訴される→損害賠償金を支払う羽目に・・・というのが「お約束の展開」として既に確立しているようです(笑)
超一流弁護士もお手上げ
ちなみに、誠諦寺と本種寺の弁護団には、なんと日蓮正宗の顧問弁護士が加わっていたそうです。日蓮正宗は、創価学会や正信会との間で泥沼の裁判を数多く繰り広げてきましたから、それらの裁判を担当していた顧問弁護士となれば、実力も経験も豊富な超一流弁護士に違いありません。きっと持っているコネクションをフル活用して、各所から様々な情報を収集したことでしょう。
しかし、そのような超一流弁護士であっても、「顕正会が公安にマークされている」というデマが「真実」であると、裁判所に認めさせることはできませんでした。それもそのはず。所詮デマはデマ、真実ではないのですから。
なんてこと・・・こんな裁判沙汰になっていて、しかも御宗門側が敗訴していたなんて全然知らされてないわ・・・
デマを垂れ流す者の正体と目的
現在こうしたデマを拡散しているのが誰かと言えば、もうお気付きかとは思いますが、日蓮正宗の関係者をはじめ顕正会と教義上対立している宗教の関係者なのです。
特に日蓮正宗の関係者は、顕正会員と「どちらの教義が正しいか」を決する「法論」をしても勝てる見込みがないことをよく知っています。
実際、平成17年、顕正会の浅井先生が、顕正会の命運を賭して当時日蓮正宗のトップであった阿部日顕に対して対決を申し入れた時、阿部日顕は逃げてしまいました。この時、浅井先生は、「僧侶・信徒を問わず代人を立てることを認める」としていましたが、日蓮正宗の僧侶・信徒(法華講員)は誰一人として名乗り出ませんでした。
顕正会員が相手では防戦一方になってしまう・・・そこで日蓮正宗の僧侶たちは、教義とは無関係な方向から顕正会を攻撃することにした、そんなところでしょう。
前述の通り、公安がどのような活動をしているのかは、公安の人たちにしかわかりません。そのため、「顕正会は公安にマークされている」とのデマを吹っかければ高確率で水掛け論となり「負け」を回避できます。
また、僧侶の収入の大半は信徒たちからの「供養」ですから、信徒が減れば生活が厳しくなり、反対に信徒が増えれば収入も増えるという関係にあります。
そのため、収入が減るのを防ぐために、内心では「顕正会の教義が正しい」と感じている大勢の信徒たちに、「顕正会は公安にマークされている怖い団体」と信じ込ませることによって顕正会に入会することを躊躇させて阻止しているのでしょう。その一方、収入増加を目論んで、入信間もない顕正会員にデマを吹っかけて、あわよくば新たな信徒として引き込もうと努めているのです。
さらには、このデマをインターネット等で積極的に垂れ流し、世間一般の人々が目にすれば、いつの日かデマが真実として扱われ、顕正会に対する世間からの風当たりが強まり組織が弱体化するのでは・・・なんて呆けた希望を彼らは抱いているかもしれません。
このように、「顕正会は公安にマークされている危険な団体」とのデマは、日蓮正宗の関係者をはじめ顕正会と教義上対立している人々にとって、攻防一体の使い勝手のよいデマであったといえます。
しかしながら、このデマがデマであることは既に裁判を通じて証明されてしまったため、もうこの手法を用いることはできなくなってしまったと言えるでしょう。
デマを拡散して大勢の人々に顕正会が危険な団体であると誤解させた日蓮正宗の関係者等の責任は極めて重大といえます。
次回は、「顕正会」とgoogle検索した際に「公安」とセットで表示されることの多い、「事件」「逮捕」に関する記事を書いてみたいと思います。